みなさまこんにちは!
愛媛県松山市で農起業を目指し、農業大学校の研修に通っているだいちゃんパパです!
家庭菜園を楽しむ皆さまは、【接ぎ木苗】というのはもちろんご存知ですよね。原理も知っていると思います。でも、【接ぎ木苗】は少しお高いですよね。時には普通の苗に比べて倍くらいの値段がします。だったら、普通の苗や、自分で【挿し木】で増やしたほうがいいのでは!?と思いますよね。
今回は、【接ぎ木】と【挿し木】の基本的な事から、どちらを選んだほうが良いのか。初心者の方に向けた情報とともに、踏み込んだ情報も紹介していきます。
もくじ
販売されている苗って??
だいぶ大きくなっていますが、ホームセンターで買ってきたトマトの苗です。
上部に接ぎ木と書いてありますが、今はほとんどの市販の苗が接ぎ木苗になってます。
基本的には苗を買う時は【接ぎ木苗】を選ぶのが無難です。
では、どうして【接ぎ木苗】が良いのか見ていきましょう。
【接木苗とは】
簡単に説明すると、このように土台となる【台木】に育てたい苗木を【接ぎ木】します。
接がれる方の木を【穂木(ほぎ)】【接ぎ穂(つぎほ)】と言います。
接ぎ木のメリット
- そのままでは発根しにくい果樹を繁殖する。
- 樹勢や樹形を調整したり、果実が採れるのを早くする。
- 台木の強さで、耐寒性、耐水性、耐干性を向上させる。
- 台木の抵抗性により、病害虫の被害を避ける。
など、基本的には樹木や野菜にとっても良いことばかりです。
デメリットと言えば、値段が高いことや、自身でする場合は手間がかかることでしょうか。
初心者の方は【接木苗】を選ぶべきです。
大量に植えるわけでもなく、採算性を求める訳でもない初心者の方も【接木苗】を選ぶのが良いですね。
プロの農家の方も、果樹では接木苗を使用しているようです。野菜の場合は分かりませんが、家庭菜園の場合は【接木苗】が無難です。
【接木苗】の注意するポイント!
これはレモンの苗木ですが、このように接ぎ木の部分は見ると分かります。なるべくは接ぎ木部分が目立たない苗の方が良いようです。
接ぎ木の部分を土に埋めてしまわないように植え付けないといけません!!
これだけ地上に出ていると、埋めることは無さそうですが、野菜の苗などは小さいですし、木が大きくなって土寄せして埋まってしますケースがあります。
どうなるかと言いますと。
このように、土中の穂木(接ぎ木)から根っこが出てきて、台木が枯れてしまうのです。
すると、接ぎ木部分は普通に成長してしまいますが、元の性質の弱いままになってしまいます。
接ぎ木苗の凄すぎるお話
【桃栗三年柿八年】という言葉はみなさんご存知ですよね?
だけど、この後に続く言葉が辛口で
【柚子は大馬鹿一八年】と続きます。
【ももくり3年かき8年ゆずはおおばか18年】とはなかなか辛辣な言葉ですが。
ともあれ、昔は柚子は実が採れるまで18年程かかっていたのです。
それが今の柚子は、4~5年で収穫出来るようになります!!
なぜ!?
それは、カラタチという台木に接ぎ木することによって、非常に早く収穫出来るようになったからです。
柑橘は基本的にカラタチに接がれています。
接木苗を購入した時は、なにの木に接がれているかが記載されていますので、見てみましょう。【カラタチ】と書かれているはずですよ。
18年かかるものが4~5年で収穫出来るとは恐れ入りましたね。他の種も、接ぎ木することによって、飛躍的に強くなっているのです。
少し高くても迷わず【接ぎ木苗】を選びましょう。
他の繁殖方法もみてみましょう!
苗木は基本的には【接ぎ木苗】という事が分かりましたので、他の繁殖方法もみてみましょう!
【挿し木】で繁殖
【挿し木】とは、読んでそのまま、挿して育てます。この方法は一番安上がりで、簡単です。剪定で切った枝などを何本も挿しておくと、何割かは根が出てきます。
例えば、ブルーベリー系はそのままの性質で育てることが出来ますので、挿し木でどんどん増やすことが出来ます。
柑橘やその他も、挿し木で増えないことは無いですが、上記のように基本的には台木に接がないと弱いので、おすすめしません。
トマトの挿し木苗
では、挿し木がどれだけ簡単かみてみましょう。
こちらが、我が家の水耕栽培のトマトです。
定植したトマトは無事に成長して、すでに毎日実を食べています。
そして、トマトは脇芽をどんどん取っていきますね。
トマトは、品種によりますが、僕が育てている【シュガープラム】は1本立てが推奨されているので脇芽を全て取り除きます。
主枝から、芽が出てきますが、側枝と主枝の間から出てくるのが脇芽です。
実や葉は、側枝から成ります。
では、脇芽を放って置くとどうなるのでしょうか?
脇芽を放っておくと、それが主枝となりますので、このように三本立てにすることも出来ます。
我が家のシュガープラムは、土耕栽培は1本立て、水耕栽培は4~5本立てにしています。普通は、多くの枝に栄養を取られる方が実は成りませんが、水耕栽培の場合、4~5本立てにしていても、土耕栽培よりも収穫出来ています。
話は逸れましたが、その摘む脇芽を30センチ程に育て、挿します!
水に浸すとか、水抜きをするとか言われてますが、水耕栽培の溶液に挿していたら僕の経験では100%根が出てきます。
普段は切り取るこの脇芽が30センチ程に伸びたところで、根本から切り取って挿します。
定植後、っていってもほんとに挿しただけですが・・・
見ての通り、根っこは影も形もありません。
このまま、お外に放置しておくと!!
無事に大きくなっています。
これが挿し木です。
驚くほど簡単ですが、長らく育てる果樹は強い【接ぎ木苗】野菜は【挿し木】で大量に栽培するのもいいです。
でも、注意点があります!!
気を付けてくださいね。
種で繁殖 だいちゃんそもそも、植物って種で増えるんじゃないの?まさにその通りですね。本来【種】で増えるものです。でも、現代の農作物は原種で栽培されているものはほとんどありません。ブルーベリーなどは原種なので挿し木でも種でもいいです。
【種】で繁殖するのは、子供です。【挿し木(接ぎ木)】で繁殖するのはクローンです。
子供は両親の性質を受け継ぎながらも、全く別の個体ですね、だから【種】で繁殖させると、品種改良を重ねたスーパー個体が産まれることはありません。ほとんどは先祖返りして、弱い品種になってしまいます。
作物を収穫するという点だけをみれば、全く同じ個体である方が都合が良いですね。
野菜は、種で売られていますし、種から育てて、何割かが育てば良いですね。もちろん、接ぎ木苗で育てるほうが確実です。
果樹は、寿命が長いですから、種から育てることは無いと覚えておいて良いでしょう。
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植物の生育状況に関して記事をご覧いただきありがとうございます。
毎日の植物のお世話はしておりますが、記事の更新やSNSの更新はなかなか追いつきません。
ご覧になった植物のその後の様子は、インスタグラムに投稿しているものがリアルタイムに近いですが、それでも全ての品種は紹介できていませんので、気になる物はお気軽にお問い合わせ下さい。
子供は両親の性質を受け継ぎながらも、全く別の個体ですね、だから【種】で繁殖させると、品種改良を重ねたスーパー個体が産まれることはありません。ほとんどは先祖返りして、弱い品種になってしまいます。
果樹は、寿命が長いですから、種から育てることは無いと覚えておいて良いでしょう。
記事をご覧いただきありがとうございます。
毎日の植物のお世話はしておりますが、記事の更新やSNSの更新はなかなか追いつきません。
ご覧になった植物のその後の様子は、インスタグラムに投稿しているものがリアルタイムに近いですが、それでも全ての品種は紹介できていませんので、気になる物はお気軽にお問い合わせ下さい。